スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

長キョンSS

こんにちは、代休で学校が休みなLです。

突然ですが、SSを投下することにしました。


キャラ崩壊が結構激しいですがその辺は目をつむってもらえると幸いです。

それでは、どうぞ。

『マリオネット』
(H23.01.22 タイトル明記)



『マリオネット』



 いきなりで何だが最近の長門は少し、変わっている。

 勿論ハルヒのような突拍子のないことを叫び始めたわけでない。そんなことがあった日には俺は富士山で遭難でもしたい衝動に陥られる自信がある。
 まぁ、やたらと俺に近づいてくるし、いつもの無表情に何かを足したような感じのどこか溶けたような瞳を向けて、ちょっと色っぽいしって位だが……まぁ、悪い気はしない。俺だって健全な一男子高校生なんだ。そんな雰囲気漂わせられてこんなこと考える俺の何が悪い。
 それに、誰にも言ってないんだから問題ないはずだろう。
 だが、何処ぞの団長さんは気に食わんらしい。それもいつも通り長門によって遮られてしまうがな。

「有希、最近キョンに近づきすぎなんじゃ……」
「悪い?」
 ひっ、と怯えるハルヒなんて見たことも無かったし金輪際見るとは思わなかったが、長門のこの一言にはさすがに敵わないらしい。
「長門、いくらなんでもそう一蹴することは無いだろ。話ぐらい聞いてやれ」
「……貴方がいうなら」
 そう言って長門はハルヒの方を向くがハルヒは何故だか知らんが蛇に怯えるカエルみたいに何も言わなかった。
 長門がどんな顔をしてるか分からんが、よっぽど怖いのか?
 俺は長門の顔が見える位置に回ってみるが、いつもと変わらない顔だちをしている。寧ろ心地よさそうに感じるのは俺だけだろうか。何故ハルヒはあんなに怯えてるんだ? ……分からんな。
「と、とにかく。今日は解散」
 ハルヒはそう言って猪突猛進の如く走り出した。
 ハルヒが出てから古泉に尋ねる。
「なんでハルヒは最近長門に怯えてるんだ? 長門が可哀想じゃないか」
 俺が長門の頭を優しく撫でると、気持ち良さそうな顔をしてこっちを見るからなんか麻薬にかかったみたいにやめられないんだな、これが。
「いやはや、あなたたちの仲が良いことは僕としても嬉しいことです。ですが凉宮さんはあまりそれを望んでいるようではありませんが、長門さんだからでしょう」
 長門だから?
「どういうことだ」
「長門さんは凉宮さんに親友だと思われていると思うんです」
 なんだ、またその曖昧な考えは。
「まぁ、長門がハルヒに悪いように思われないなら俺はそれでいいさ。さぁ、長門。帰ろうか」
「……」
 無言で肯定する長門は俺の左腕に抱きつきながら、俺と一緒に帰路に進む。
 古泉の微笑がおかしな歪を孕んでいたのが気になるが、決して悪い類ではないようなので、あいつの脳裏で渦巻いている独白に任せよう。
 


 二人が睦み合うのを見送って、僕達三人は各々の意図に由来する一過性の緊張を溜息で流した。僕の意図は、企みは、はてさて、――――
 真に、厄介な事です。
 僕の言う「三人」とは、僕、朝比奈さん、そして……涼宮さん。
 最近このような事が続き、長門さん達の帰宅後、凉宮さんはまた戻ってくるので僕と朝比奈さんは帰るわけにはゆかないのでした。
 彼には気づかれていないようですが、長門さんのことです、彼女はきっと知っているのでしょう。
「最近の有希は怖いわ……。あ、みくるちゃんお茶頂戴。とびっきりあっついのね」
 長門さんとのやり取りでの冷汗三斗の思いに冷え切った心身の赴くまま、朝比奈さんに緑茶を要求する涼宮さん。
「はぁい。直ぐに用意しますね」
「それにしても、有希は本当にキョンのこと好きよね。それも誰にも渡さないって感じが強いわ」
 貴女はどうなんですか。
 ……等とは口が裂けても言えません、それに長門さんが彼に近づくのならば僕にとっては好都合です。

 何故ならば、私は凉宮さんが好きなんですよ。

 長門さんが彼を独占するなら、凉宮さんは僕にしか興味を持ってくれないはずです。
 そして、今日も僕は然り気無いアプローチを凉宮さんに続けていくのです。
「古泉君、何ニヤニヤしてるの?」
「えっ?」
「ううん、何でもない。そっか、いっつも笑顔だもんね、古泉君は」
「はぁい、お待たせしましたぁ」
「うん、ありがと。……はぁ、人心地付くわねぇ」
「ふふっ、そういうあなたの表情で僕達も安心しますよ」
「あら、お世辞を言っても副団長以上の職務は上げられないわよ?」
「いえ、僕は現在の地位に満足していますから」
 貴女の、その勘の良い所は時々恐ろしいですよ。まるで、僕の心までも見透かされるような、恐怖と期待……僕の心拍数はとても不安定になりますよ。
 ところで。
 あの二人は今、どのように互いの仲を深め合っているのでしょう?


 帰路についた所で目的地は一緒なんだから、長門が俺から離れる訳もなく、俺が離すわけでもないので下校途中の学生から羨望の眼差しを向けられるし、井戸端会議でもしてるであろう立ち話をしている近所のおばさんからは温かみを含んだ目で見られている。
 因みに、長門は最近我が家に入り浸っていてもう家族公認の仲だが実はまだ告白はしていない。する前から答えはあるようなものだったりもするが。……チャンスがあればしてみたいものだな。
 そんなこんなで我が家についたので、妹からのお帰りと証したタックルが待っているわけだが、最近は三日に一回は長門の方に向かうようになった。
「有希ちゃん、キョン君。おかえり~」
「ああ、ただいま」
「お邪魔します」
「あら、今日も来てくれたのね」
「いつもスミマセン」
 ペコっとお辞儀をする長門だか、しっかりと俺の腕はつかんだままだった。
「いいのよ、有希ちゃんならいつでも大歓迎だから。明日着るセーラー服はいつものところに干してあるからね」
「ありがとう」
 お袋はにこやかに笑ってから夕食の支度に戻った。
 この会話から長門が入り浸っている様子はお分かりいただけると思うが、長門がこの家に住んでいるわけでないが……いや、ないこともない。平日は基本的に俺の家にいるからな。
 まぁ、とにかくは長門は俺の家族同然だった。
 その長門と夕飯まで宿題をして、夕飯は皆で一緒に食べて、さすがに風呂は別だ。風呂上がりの長門は俺の部屋のベッドに腰掛け、分厚い本を読んでいる。
 いつもの日常そのものだ、うん。
 風呂上がりの長門はお袋が買ってきたパジャマを着ていて、やけに可愛かった。思うだけで言わないがな、恥ずかしいし。
 俺はそのとなりに腰掛け、長門の頭を優しく撫でる。……本当に病みつきだな俺は。



 彼が頭を撫でてくれている。それだけで私の心は安らぎ、癒される。
 彼がいない時は膨大なエラーが私の心を蝕み、彼のことしか考えられなくなる。……どちらかといえば、彼のことを考えない日は一度もない。
 それが、彼といるだけで本当に幸せになる。私は、これが永遠に続くことを私は望んでいる。
 勿論、彼に迷惑をかけるなら、彼を守れるならば、私は朽ち果てて構わない。彼は私にとって唯一人の愛すべき人だから。

 だけど……。

 そうなることはあまり推奨しない。きっと、私がいなくなったら彼は壊れてしまう。だから私が守ってあげなければならない。
 それこそ四六時中。
 この間は彼に許可を貰わずに情報操作をして同じクラスにしたけど、彼に「今回だけは特別だ」と言われたので、少しだけ安堵している。
 私がいるから彼に寄り付く害虫どももいない。
 けれども彼の家族は好き、この人達はみな私に対して温かい場所を提供してくれる。
 それに、彼の傍にいさせてくれる。それだけで十分、嬉しい。

 後は、私の手を煩わせるような害虫が彼によってこないことを祈るのみ。

 その為、古泉一樹と凉宮ハルヒには情報操作を施しておいた。程なくして彼らは結ばれるはず。
 情報操作と言っても彼らのそれぞれに対する恋愛意識を増幅させただけ。情報統合思念体には凉宮ハルヒが恋愛をすることに自律進化が見られるかも知れないと言っておいた。
 その後、凉宮ハルヒの力を借用し情報統合思念体他、超能力組織や未来関係者をシャットアウトするバリアーを弓状列島全体に張り、(仕方がなかったので、凉宮ハルヒが出会ったことのあるそれらの人にワクチンを打っておいた)そのため、私は情報統合思念体からの枷から解き放たれた。
 全ては彼と私のために。
 貴方が愛してくれれば私は他には何も要らない。ただ私の隣で微笑んで、頭を撫でてくれたならそれで構わない。

 ただ、何よりも誰よりも深い愛で愛してほしい。

 私の全てを貴方に捧げるから、もう一人にしないでほしい。暗い灰色の世界なんて意味がない。
 貴方を、永遠に愛してみせる。



 ふと、長門の方を向くと涙を流していた。
「どうしたんだ、長門」
「嬉しい」
 何がだ?
「貴方が隣にいることが私に最大の幸福を与えてくれる」
「そうか」
 ……俺は長門を抱き寄せ、その薄く紅い唇に自分のそれを重ねた。
 今思えば、これが俺のファーストキスだったな。閉鎖空間のあれはノーカンとする。
 暫くそうした後、俺は長門に愛の告白をした。
「……長門、聞いてくれるか」
「……構わない」
 キスされたのに普段通りの長門に俺は言う。
「好きだ」
「……私も」
 あっさりと、それでいて俺としては全くの予想内の出来事だった。
 と言うより、あまりにも分かりきった答えみたいだな。
「これで、私は貴方の嫁……?」
 何故疑問符をつけるのかはさておき、些かそこまで跳躍するのは早すぎるんじゃないか? まだ俺は結婚なんてできるだけの人間になんてなってないし、まだ法律上未成年だしな。

 だから、

「せめて許嫁にしろ」
 なんだかんだ言っても長門には甘い俺だった。



 許嫁……。
 悪くない、寧ろ良いかもしれない。それはプロポーズをも含めた告白ととれるから。
 彼の胸に手を置き、その鼓動を手のひら全てで感じ取った後、その胸に顔を埋めて私は眠ることにした。

……あたたかい。



 いきなり胸に顔を埋めたかと思いきや、すぅすぅと寝息をたて始めやがった。長門が風邪を引くんじゃないかと思ったが、この温もりをえるために長門を抱えながら電気を消し、ベッドに潜った。
 念のために言っておくが、やましいことは何一つしてないからな。
 そういえば、長門が古泉とハルヒがどうのこうの言ってたが、結局どうなるんだろうな。
 まぁ、俺は寝る。異論は寝てから言ってほしい。



 最近は閉鎖空間の出没もないのですが、凉宮さんの精神が安定しているわけでもないらしく。
 らしく、と言われるからにはあまり分からないんです。更には、凉宮さんが直接あったことのある機関のメンバー以外と連絡が取れなくなってしまったのですから凉宮さんの精神状況が正確にわからないんです、一体彼らに何があったんでしょうか……。
 すると、一通の電話が入りました。
 凉宮さんからですね。
「はい、古泉です」
『あ、もしもし古泉君』
「どうかしましたか」
『いや、大した用事じゃないんだけどね』
 これは珍しい、凉宮さんから大したことない話が聞けるのは初めてなんです。
 大概には、不思議探索等のイベントの話なんですけどね。日々のアプローチの成果でしょうか。
 ……話がそれましたね。
「はい、なんでしょう」
『古泉君は有希とキョンのこと、どう思う』
「非常に微笑ましいと思いますよ。僕には残念ながらああいう関係にある女性がいませんから」
『……そう。やっぱりそうみえるよね、私も似たような感じ』
「凉宮さんはああいう関係になる男性を望んでいるんですか」
『な、何よいきなり。私とつ。釣り合う奴がいないだけで……』
 最後の方はもごもごして聞き取れませんでしたが、先程の僕の質問には図星だったようです。
「凉宮さん」
『ん。何?』
「僕では駄目でしょうか、貴女の恋人として」
『へ?』
 いかにもビックリしたような声をあげ、それから暫くの沈黙が訪れていましたが、凉宮さんの返答によってそれは終焉を迎えました。僕にとって良い形で。
『いいわね、古泉君なら今までの功績が成した我が団の副団長だし』
「本当ですか?」
『ええ、あんだけアプローチされて気が付かなかったわけがないじゃない』
 全く、凉宮さんには脱帽です。
「気付いていたんですね、やっぱり」
『まぁね、じゃあお休み。こい……一樹君』
 通話終了音が耳に残っている数秒の間、僕は彼女の最後の一言に感傷に浸っていました、……柄じゃありません、もう寝るとしましょう。



 彼に抱かれて眠る。
 幸福を感じる。
 今までではありえなかったこと。
 私は全てを手に入れた。
 彼、という恋人を。
 私にとって、彼は全てであり生きる希望でもある。


 これから、私の幸せな人生が始まる……。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。