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承りました >くじらさん

リクエストありがとうございます。

早速ですが書いてみました。
ちょっと長くなってしまうので、今日は前編だけですが。
このような感じでよかったんでしょうか? とか思いつつ、とりあえずうp。

もう少し長くなりそうなら、中編も挟もうと思っています。
久しぶりのSSなんでちょっと読みにくいかもしれませんが、よろしくお願いします。

タイトルは、完成した時にかきますので(まだ決まってないというorz)
(H23.02.06 タイトル表示)

それでは、続きを読むからでどうぞ。
『二人の長門 前編』





「おはよう」
「おう、長門。おはよう」
 元いた世界とは別次元の世界。結局誰がどんな経緯でこれを行ったかは知らんが、俺はこっちの生活にも慣れてきた。というのも、基本的には俺が元いた世界と同じだし、特に困ることはない。時たま頭が混乱する位だ、それと朝比奈さんの誤解がいまだに微妙な感じであること位か。
 朝倉とは結構仲良くやっていけるようになった、もう情報ナントカ体から生まれた宇宙人とは違うってことも分かったし、俺に殺意を向けるわけでもないからそう悩むこともなかった。
 ハルヒと古泉、結局は光陽園の方にSOS団を作るとか言い出した。
『向こうのあたしではできなかったことをしてみたい』
 それが、ハルヒから聞いた最後の言葉だ。それからは特に会ってない。古泉とは、休日にちょろっと遊ぶ位だ。谷口や国木田とも仲良くやってるよ。
「今日は早いね」
 まあな、とだけ言って歩調をあわせて坂道を登る。
 こんな風に日常生活を楽しんでみたかった。この変化は最終的に俺のためにあったのかもしれないな、なんて柄でもないことを思いつつ、俺はこの状況を楽しんでいた。
 前から、長門との間に流れる沈黙の時間は好きだった。ただ、もう少し色んなことを話してみてもいいんじゃないか、と俺は密かながら思っていた。
「ありがとう」
 何がだ?
「文芸部、廃部にならなかった」
 ああ、それか。
 なんでも、俺が入らなければ部員数が足りずに文芸部は廃部になっていたそうだ。朝倉や幽霊部員が少しだけ(しかも名前を借りているだけ)いただけだった。つまり、いつもは長門は独りであそこにいたことになる。それなら、あの状況下で入部届けを俺に渡したのも頷ける。あ、でも無理に入ったわけではない。この長門の色んな表情をもっと見てみたいと思ったからでもあるから、これは俺にとってもプラス要素だと言えるだろう。
「俺が入りたくて入っただけだ。それなら、こっちだってお礼を言わなきゃな」
 ありがとう、そんな言葉じゃ足りないぐらい。お前には助けてもらっていた、お前には届かないかもしれない、返せ切れないかもしれない、それでも。俺は感謝している、俺の為にと思って、脱出プログラムを用意してくれたお前に、そして図書カードを大事に持ってくれたお前に。
 二人は同じ人、だけれども俺が今見ているのはその片割れでしかない。別の世界にいるのだから、重ね合わせてはいけないと分かっていても重ねてしまう。
「本当に、ありがと」
 顔だけでなく、耳まで朱くなって俯いてしまった、恥ずかしがっているんだろうな。わからなくもない、俺だってちょっと恥ずかしいんだからな。
「あなたに、伝えたいことがある」
「何だ、改まって」
 さっきから朱くなりっぱなしの顔からは、何かを決意したような表情が読み取れた。重要なことを話すんだろう、俺も心して聞かなければならない。
「わたしは、あなたのことが、す……」
「ストップだ、長門」
 ゴメンな、急に止めたりして。一生懸命言おうとしていたのにな、本当にスマン。
 でも、
「こういうことは男の口から言わせてくれないか」
 頷く長門。
「長門、好きだ」
 答えを知っていて言うなんてなんて臆病なんだ、と自分で自負しながら直球で伝えてみたが、結構恥ずかしいんだな。本当にスマン、長門。
「……はい」


 そこから、俺の人生は百八十度変わったともいえよう。
 朝は二人で学校に行って(俺が長門を迎えに行ったり、長門が俺を迎えてくれたりした)他愛ない話をして、昼休憩には部室で一緒に昼食をとって、放課後は二人で本読んだり、勉強したり。全てが楽しかった、長門といることが自分自身の幸せに繋がった。
 そんな、俺と長門との初デート。
 長門が用事があるから、先に行っててとのことで俺は部室にて本を読んでいた。
「こんにちは、ってアレ? 長門さんは」
「用事でちと遅れるんだとさ、何の用事かは知らん」
「彼氏なのに、彼女の行動が気にならないの?」
 ほっとけ。
「長門にだって、俺に隠したいことの一つや二つあるだろうに。それに、俺は長門が浮気をするとは思えんから疑う必要もない」
「熱々ね、いつもながら」
 何しに来たんだこいつは。
「あ、そうだ。長門さんがいないんなら丁度いい。はい、これ。キョン君にあげる」
 朝倉は二枚の紙切れを差し出した。
「何だこれは、遊園地の無料招待券?」
「知り合いにそれのオーナーがいてね、この間友達と行ったんだけどとっても楽しかったの」
 それで、長門に行ってもらおうと思ったわけか。
「なら、俺を通さなくてもいいんじゃないか?」
「あ、そ。じゃあコレはいらないわけね」
「是非、譲ってください」
 こうして、なんか朝倉の手のひらで踊らされていた感が否めないまま、俺は長門と遊園地に行くことになった。
 あ、因みに長門に聞いたら即答で行くって言ってたな。そういうところは長門に……って、どっちも長門だったな。元の長門にそっくりだ。


「待ったか、有希」
「今来たところ……。え?」
 どうやら、いつもと呼び方が違うことに気付いたようだ。因みに今日の有希は純白のワンピースを着ている、アクセントの麦わら帽子もとても可愛らしくて良いな。
「ほら、そろそろ有希って呼んでもいいかなって思って。だめだったか?」
「ううん、いいよ」
 うっすらと笑みを浮かべながら、有希は答える。この方が恋人同士みたいで、俺は好きだ。これからデートだし、雰囲気も大事だと思うしな。
 そして色々と割愛して現在地は遊園地。
 開園時間までまだあと少しあるから、俺と有希はパンフを見てまずどれに乗るかを決めていた。
「有希、どれがいい?」
「わたしは……ジェットコースター」
 初っ端からそれかよ、ちょっと意外だ。なんかこう、メリーゴーランドとか、コーヒーカップとかから始めそうな感じだと思っていたんだがな。
「よし、じゃあそれから乗ろう」
 有希の目がとてもキラキラしているのを見ながら、こんな表情をさせるこの遊園地に感謝しながら少しばかり嫉妬していた。
 そして開園時間になり、すぐに人が溢れる。
「有希、はぐれないように」
 俺は有希の手をとって、優しく握った。
「……うん」
 休日だからか、家族連れや、中高生たちの姿も見える。もちろん、俺たちのようなカップルも少なくはない。
 俺たちは、比較的ゆっくり目のペースで初めの目的地であるジェットコースターへと目指した。


 《続く》
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